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建築知識2022年8月号 縄文から江戸時代まで日本の家と町並み詳説絵巻

2022.09.05

建築知識は「知識」ですから、とても役立ちます。
何年経っても利用する号があります。

今回も可愛い表紙の「永久保存版」になりそうです。

遥か縄文時代から「建築と町」を作ってきた人々、

そこで生活する各階層の人たち。

江戸時代の京都、江戸の町並み、京都の町家、江戸の町家、地方の民家が面白い。

 

18〜19世紀の裏長屋には、庶民の生活が生き生きと感じられるのも、町人地の町割りによる

人と人の暮らしが密接で狭小な長屋空間が作り出すものと思われる。

地主や家主と大家の関係、雇われ大家の店子管理など落語の一節がそこかしこに溢れていそうで楽しい。

 

9尺2間に過ぎたるものは、紅の付きたる火吹き竹

 

地方出身の次男坊以下(長男のみ後継)が村から江戸に出て生計を立てる。

その住まいは裏長屋にあり、9尺2間(間口2.7m、奥行き3.6m)の狭小住宅。

 

そこに彼女ができ、上の句となる。

 

子供ができ三人家族も束の間、田舎の長男から邪魔者扱いされた親が、次男を頼って

居着いてしまう。

 

なんとも、すったもんだはつきものだが、現代にはない、お金で買えない幸せがそこにあるような気がする。

 

 

 

 

建築知識2022年8月号 縄文から江戸時代まで日本の家と町並み詳説絵巻
  • 三樂文庫No:088
  • 著者:編集兼発行人 澤井 聖一
  • 出版社:エクスナレッジ
  • 発行日:2022年8月1日

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文章・写真: 三樂編集部