三樂文庫
ウクライナ戦争の200日
2023.10.16
近頃、ウクライナ侵攻(戦争)では、激戦が続くも膠着状態で米欧の「支援疲れ」という言葉さえ出てきている。
具体的な初期(2022年2月24日:プーチン氏がウクライナ東部での「特別軍事作戦」の実施を発表。)について、
小泉悠氏が対談した7人の視点、観点の内容を知りたく本書を図書館で借りて読み継ぎしている中、
10月8日、イスラム主義組織ハマスが数千発のロケット弾をイスラエルに打ち込んだ。
今日(2023年10月10日)、イスラエル軍はガザ地区を包囲した。
次々に起こる戦争。
一体、世界はどこに向かおうとしているのか?
以下、今朝の新聞コラム(460文字で世相を活写している)の写。
去年の秋、本誌俳壇に次の句が載った。
〈二度咲の金木犀の香の確かと〉安居院半樹
◆「一句しか載せられないが、二度咲の金木犀の投句が今回とても多かった。
私を含め多くの方が驚いたようだ」とは選者の正木ゆう子さんの評である。
甘く匂い立つ花ののんびりとした話題が語られていた頃、中東カタールで、
サッカーのワールドカップ(W杯)が華々しく開幕したのを思い出す◆
日本代表は強豪国ドイツ、スペインを破った。
ブラボー!
長友佑都選手の絶叫がまだ耳に残るうち、春には野球の祭典WBCで侍ジャパンが
世界一を奪還した◆以降もスポーツの世界大会は目白押しだった。
女子サッカーとバスケットボールのW杯、世界陸上に水泳、バレーボール…
そして再びめぐり来た秋を締めるのがラグビーのW杯だろう。
その間もウクライナでは砲弾が飛び交っていた。
停戦がまるで見えないなか、今度はイスラエルでの戦闘激化である。
市民におびただしい犠牲者が出ている◆顧みれば、スポーツと戦争しかなかったかのような1年だろう。
今年の金木犀はなぜか、まだ開花していない地域が多いらしい。
- 三樂文庫No:124
- 著者:小泉 悠
- 出版社:文藝春秋
- 発行日:2022年9月20日
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文章・写真: 三樂編集部