三樂文庫
絵のある自伝
2021.09.06
昨年暮れに94歳で他界された安野光雅氏ご自身の自伝。
読売新聞「編集手帳」2021年1月19日に安野さんが紹介されている。
空想家の安野さんらしい逸話がある。
小学校の教員時代、子供たちと実験した。
アリを校舎の2階から落としたら死ぬだろうか?
どこに落ちたか、分からなくなった。
殺虫剤の粉と砂糖を混ぜると、アリはどうするか?
砂糖だけを持っていった。
子供たちは歓声をあげた。
裏表紙の紹介文より
津和野での少年時代から『街道をゆく』の司馬遼太郎氏のことまで、
昭和を生きた著者の人生が、ユーモア溢れる文章で綴られる。
炭鉱務め、兵役、教員時代など知られざる一面も。
50点以上描き下ろした絵が心温まる追憶に味わいを添える。
綴られた自伝は、淡い色調の水彩画の風景でひとつとなる。
「父の死」「母の死」が心に残る。
「はじめてであう 安野光雅」「芸術新潮」9月号の特集を
今、パラパラとめくっている。
絵のある自伝
- 三樂文庫No:040
- 著者:安野光雅
- 出版社:文春文庫
- 発行日:2014年5月10日
この記事をシェアする
文章・写真: 三樂編集部