三樂文庫
住んでみたい街づくりの賢人たち 東京都江戸川区の挑戦!
2021.11.29
いつの間にかこの街に住み始めて30年近くになります。
茨城県つくば市から東京転勤が決まった時から
引越し先にこの地を選んだ理由は、
勤務地が日本橋だったのでその距離間(近い)と
子供が3人いましたので子育て環境の良い区ということで「江戸川区」にしました。
荒川、中川、旧江戸川などの大きな河川が東京湾に注ぐ水辺都市でもあり、
海抜0mの水の脅威にさらされる低平地です。
一方、葛西臨海公園、古川親水公園、など大小いくつもの公園があり緑豊かな街でもあります。
「水と緑の環境都市」と言われるようになった所以は、
2007年、「第17回全国花のまちづくりコンクール」で最高賞を受賞したこと、
同年、イギリスのロンドンで開催された
「質の高い環境・景観・の保全・創造による住みよいまちづくり国際賞」で銀賞を受賞したことなどから
窺えます。
この本を読んで、これらは明らかに意図を持って街づくりが行われその結果「住みたくない街」から
「住んでみたい街」に変遷した過程がわかりました。
なかでも子育て支援の「保育ママ制度」や地域でつくる小・中・高教育「すくすくスクール」
「江戸川総合人生大学」、数々のボランティア活動などの施策。
高齢者福祉施設や障害者福祉施設の前向きな実践など…
行政とそこに暮らす人達の努力により極めて高い「地域力」がついた街に発展したのだと思います。
また、西葛西のインド人が多いことはメディアでもよく取り上げられますが、
その先駆者「シャンティ紅茶」のチャンドラにさんの経験も興味深いです。
「江戸川区」住めば都と言いますが、
都になるための目標を持って実践すれば、いつか叶うことが証明されたかのようです。
- 三樂文庫No:052
- 著者:小久保晴行
- 出版社:イースト・プレス
- 発行日:2009年11月10日
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文章・写真: 三樂編集部