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三樂文庫

牧野富太郎の人生

2023.03.28

4月からの朝ドラは「舞い上がれ」から、日本植物学の父と謳われた「牧野富太郎」が主人公の『らんまん』が

始まります。

牧野博士のようにひとつのことに一生打ち込む姿をドラマでどのように表現されるか、

また、妻スエコ役の浜辺美波の演技も楽しみです。

 

この書の「はじめに」を転記します。

 

「日本の植物学の父」といわれる牧野富太郎は、

植物採集に行くにも常にきちんとした身なりを整えて向かったといいます。

それはひとえに植物への尊敬の気持ちをあらわしたものであり、植物採集のときは

常に満面の笑顔を浮かべていたそうです。

あまりに植物が好きすぎることから

「わたしは草木の精かもしれん」と笑ったといいます。

 また、富太郎は二つの素晴らしい才能を持っていました。

ひとつは絵を描く才能。もうひとつは植物を愛する才能です。

この二つの才能は小学校中退の富太郎を東京大学に出入りするようになるまでに後押しし、

そこで富太郎は植物の研究に励むこととなります。

 そうして日本全国の野山を歩いて集めた標本はおよそ40万点、

名付けた植物は約1500種類にもなりました。

多くの書籍や研究誌のも携わり、現在でも牧野富太郎の名前は

多くの書店や図書館で目にすることができます。

 一方で、富太郎は研究に没頭するあまり、裕福な実家の財産を研究のために使いきってしまい、

家族ともども借金とりに追われる貧乏暮らしを送ります。

富太郎は妻と6人の子どもがいる大所帯で、いつも心苦しく思っていましたが、

植物の研究だけはやめようとしませんでした。

「草木はわたしの命でありました」

そう語った、牧野富太郎の生涯を

本書でお楽しみください。

 

牧野富太郎が魅了された植物は、

見れば見るほど不思議で、美しいと凡人のわたしは

そこまではそう思う。

牧野富太郎の人生
  • 三樂文庫No:104
  • 著者:(執筆)山下達広 酒井理恵 (イラスト)岡本倫幸 (編集)大槻和洋 (表紙デザイン)杉本龍一郎 (本文デザイン)太田俊宏
  • 出版社:メディアソフト
  • 発行日:2023年3月1日

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文章・写真: 三樂編集部