三樂文庫
はるか、ブレーメン
2023.05.10
わたしも「走馬灯」の話を聞いたことがあります。
入院していた病院で、容態の悪い患者さんと同室でした。
「人生の最後」が近づくと途切れ途切れの記憶が走馬灯のように
くるくる廻り、映し出される。
ご本人が言ったのか、同室の患者さんが言ったのか
今では記憶は定かではありませんが、
そのシーンは、意外な場面、人物かもしれないと…
この「はるか、ブレーメン」は、動物たちが
「ブレーメンの音楽隊」に入ろうと目指してブレーメンに行くが、結局、ブレーメン
には行かず、途中の家で楽しく暮らす道を選択することになるという物語。
なかなか思うようにいかないのが人生。
思うようにいかなくてもハッピーな展開になることもある。
人生最後の「走馬灯」の中で、楽しいことばかりが映し出されるとは
限らない。
辛いこと、後悔もあるでしょう。
そんな時はきっと最後の最後に自身を肯定し、
これが私の人生だったと納得できたらいいでしょうね。
この場合の納得とは、
物事を自分の都合の良い方に解釈することが許されるということでしょうか?
皆さんは身近な人の
「人生の最期」の走馬灯にどんな場面が映し出されると思いますか?
または、自分の…
はるか、ブレーメン
- 三樂文庫No:109
- 著者:重松 清
- 出版社:幻冬舎
- 発行日:2023年4月5日
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文章・写真: 三樂編集部