三樂文庫
八月の御所グラウンド
2024.03.01
万城目さんって、本当にご自身の世界観持っていますよね。
私は「プリンセス・トヨトミ」を読んだ時にこの本を誰が書いたかの興味より、
どっぷりそのストーリィーにハマってしまいました。
この書も、「またか!」って感じでした。
タイトル「八月の御所グラウンド」の前にひとつ、
「十二月の京都大路上下(カケ)ル」は、全国高校駅伝女子の物語です。
なぜか、本を読むというより、映像を見ているような感覚になります。
走者のコース(都大路)、通り名を地図で確認しながら読んでいくのも
ライブに近く、主人公の最終5区の中継点では、
1位 宮城(仙台育英)を先頭に、京都(立命館宇治)、大阪(大阪薰英女)、鹿児島(神村学園)…
ではないかと確認しながら、主人公の代表県、高校はどこなんだろうとか?
野暮な読書の仕方(読みながら調べる)しました。
青春全開で、とても楽しく読めました。
「八月の御所グラウンド」も、1回読んだだけで、
懐かしく何度も読み返したような不思議な気持ちになりました。
映画になるなら、登場人物のキャストが楽しみでもあり、
そうでなければ、朧げなイメージのままでも充分です。
「野球」も楽しそうだなぁ。
面白いですよ、この本。
先日、京都に立ち寄り京都御所敷地内にある「御所グラウンド」=「今出川グランド」に
行ってきました。
いつもギリギリ9人のメンバーが集まる今出川グランド3面。
沢村栄治さんの姿もチラホラ見えるような…
映画化されるといいなぁ。
- 三樂文庫No:134
- 著者:万城目 学
- 出版社:文藝春秋
- 発行日:2023年8月10日
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文章・写真: 三樂編集部